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\シルクジャスミンの花がつかない・・・その原因と対策/

光沢のある葉のシルクジャスミン(ゲッキツ)は、夏になると白い可憐な花を咲かせ、柑橘系のさわやかな香りが特徴的な植物です。開花後は、赤く熟した実をつけることもあります。清潔感のある見た目と、その管理のしやすさから屋内外で育ち、世代を問わず人気があります。

しかし、7月になっても花が咲かないという声は少なくありません。これは、環境や育て方にいくつかの原因が潜んでいる可能性があります。

重要なのは日当たりです。シルクジャスミンは半日陰でも育つものの、花を咲かせるには十分な日光が必要です。今の季節は屋外に出し、風通しが良く、明るい場所で管理しましょう。直射日光が強すぎる場所では葉焼けの恐れがあるため、遮光ネットなどで調整するのも効果的です。


 

また、温度管理も花付きに大きく影響します。原産地が東南アジアのため寒さには弱く、5℃以下の環境ではダメージを受けてしまいます。冬の時期に適切な温度管理がされなかった場合、春以降の生育や開花に影響することがあります。


 

剪定の時期にも注意が必要です。花芽は秋に形成されるため、冬前の剪定は控えましょう。春から初夏の間に枝を整え、それ以降は切り戻しを避けましょう。

栄養バランスも見逃せません。花を咲かせるためには、窒素(N)、リン酸(P)、カリウム(K)の三要素がバランスよく含まれた肥料が適しています。特にリン酸は花芽形成を促進するため、5月〜10月の生育期には、緩効性の肥料や液体肥料を定期的に与えることが望ましいです。与えすぎは根を痛める原因になるので、規定量を守ることが大切です。

鉢の中の環境も花付きに影響します。根詰まりがあると水や養分を十分に吸収できません。2〜3年に1度は植え替えを行い、排水性と通気性に優れた用土で根をリフレッシュさせましょう。

花の香りを楽しむためにも、今こそ育て方を見直す好機です。正しい環境とお手入れで、今年こそシルクジャスミンの花を咲かせましょう。


 

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